このシーズンは社会人になるとあまり大きなイベント月ではないですが、東京では大学への
入学や就職など、春からの新生活に向けて繁忙期もピークを迎えつつある月になります。

春は最も人の動きが激しくなる時期ですが、こうした人口の移動状況を都道府県ごとに
まとめた資料が、先週の5日、総務省から住民基本台帳人口移動報告が発表されました。

賃貸需要は人口数に比例するので、毎年発表される各都道府県ごとの転入超過数は、
自分も東京に不動産を持っているので、注目しています。

最新の転入超過数を見ると、47都道府県のうち、転入数が転出数を上回ったのは、
わずか7都県です。

なかでも、やはり東京は断トツの第1位です。

今回は、単に転入超過数の推移をみるだけではなく、さらに、その年代別の超過数
の推移をみながら、将来の賃貸需要について確認していきたいと思います。

それでは、もう少し具体的に転入超過数について確認していきましょう。

転入者が転出者の数を上回ったのは、
東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、愛知県、福岡県、宮城県の7都県です。

第1位の東京都の転入超過数:73,280人
第2位の埼玉県の転入超過数:14,909人
第3位の神奈川県の転入超過数:12,855人

であり、東京都と埼玉県では実に約5倍もの差があります。

7都県の転入超過数を合わせると、121,935人ですから、
日本全体の超過数の約6割が、東京都に集中していることになります。

次に、東京都の転入超過数を5歳ごとの年代別に分けて見ていきます。
15歳から29歳までの転入超過数が77,259人と突出しています。

つまり、東京は大学への進学や就職をきっかけにして、全国から若者を
引き寄せていることが分かります。

若者がこれだけ東京に集まる理由は、
「大学の都心回帰」と「有効求人の格差」ではないかと思っています。

大学の都心回帰ですが、少子化等の影響もあり、大学側もより多くの学生を
集めようと大学のキャンパスそのものを、郊外から都心に戻す動きが加速して
います。
少子化が進んでいるにも関わらず、大学の数はほとんど減っていないため、
学生の獲得競争は年々激しくなっているのだと思います。
ですので、郊外のキャンパスでは、アルバイト先を見つけるのにも一苦労です。
学生にとっては郊外のキャンパスよりも、都心の一等地にあるキャンパスの方
が魅力的ですし、ファッションや遊びと言う観点でも東京が一番便利なので
しょう。

昨年4月には、青山学院大学が相模原キャンパスを青山に移転
今年は拓殖大学が八王子キャンパスを文京区の茗荷谷へ移転
来年には杏林大学が同じく八王子キャンパスを吉祥寺に移転予定

これによる学生の移動は、青山学院大学で7,000人、拓殖大学も7,000人、
杏林大学は4,000人です。
この3大学だけでも、18,000人の学生が東京に移ってくるのです。
※実際は、通学の学生もいるので上記は単純計算

ほかにも、大妻女子大学、東京電機大学など、郊外から都心へ、学生の大移動は
まだまだ止まらないようです。

また、東京に集まってくるのは学生だけではありません。
就職をきっかけにして多くの若者が東京へと集まってくるのでしょう。

全国の有効求人倍率が1.08倍のところ、
東京の有効求人倍率は1.53倍ですから、東京は仕事にも恵まれています。
また、年収も東京と田舎の県とでは異なります。
(厚生労働省 一般職業紹介状況 より)

特に、東京は上場企業の3,600社のうち、約半数の1,800社が本社を
置いています。
これは最近の安定志向の強い学生を集める、後押しになっているのではない
でしょうか。

よって、地方では若者が減り、若者が東京に集まる動きは、今後も加速して
いくことが予測されています。

また、同じ大都市圏である大阪府と愛知県も、転入超過数のピークは20歳から
24歳までの若者ですが、東京と比較すると、その規模が違います。

大阪府は6,168人、愛知県は5,371人です。
東京都はその7倍以上の若者を集めています。

また人口500万人都市の福岡県では、15歳から19歳までは転入者が
転出者を上回っていますが、20歳から29歳までの年代で転出者のほうが
上回っています。
つまり、大学入学をきっかけに若者が集まってきても、卒業後、就職をきっかけに、
出ていく人の方が多いことが分かります。
福岡県及び近辺は一時期は電気・自動車関係の工場がたくさんありましたが
コスト競争等で海外に工場が移転してしまった影響だと思います。

よって、転入超過数だけを見ているだけではわかりませんが、
その内訳を見てみると、賃貸需要の中心となる若者が増えているのか、
減っているのか一目瞭然です。

東京は単に人が集まるだけではなく、賃貸需要の中心となり、これから経済を
活性化させていく原動力となる若者がなだれ込んできています。

同じ大都市圏に投資するのでも、東京に投資することで安定して収入を得ることが
今後も期待できるので、自分が現在投資している区分マンションもある程度
安泰と言うことがわかります。

ただし、日本の不動産を購入するのが最適がどうかは、各人のポートフォリオと
目標をいつまでにリスクを考慮して達成したいのかによります。

現在の自分の認識としては、すべてではないですが、日本の不動産は買い時
ではなく、売り時の値の方が大きいのが本音です。

理由ですが、

最近の不動産価格はアベノミクス効果で割高になっている。
田舎の県の不動産は軒並み、賃貸料も含めて下落している。
東京都もここ数年は転入超過だが、日本全体的には少子化。

もちろん、東京は今後の世界においても重要な都市の一つになりますので、ある
程度所有したいとは思いますが、日本不動産のみでポートフォリオの大部分占める
ことはしないで、一部分のみに収めるつもりです。

ただ、東京都心でとても良い物件等あったらポートフォリオを考慮して、もちろん
購入は検討したいです。